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    • VOL.3 キャンパスのBest Dressed Men

      VOL.3 キャンパスのBest Dressed Men

      2026年5月19日

      ニューイングランドの文化を理解する上で忘れてならないのは、大学キャンパスとの関係です。1930年代から40年代にかけて、プリンストン、イェール、ハーバードといった名門大学の学生たちが着こなしていたスタイルは、その後のファッションに大きな影響を与えました。仕立てのいい服を身に纏いながらも「着飾って見えない」スタイリングをしていた彼らを、当時の服飾評論家たちはBest Dressed Menと評しました。 1933年の『Apparel Arts』には「大学生たちの洗練された無頓着さ(studied negligence)は、彼らの間で良い趣味の基準とされている。アメリカの大学生が卓越した外見を保つ秘訣は、決して『着飾って見える』ことなく、常に『よく着こなされている』ことにある」と記されています。 この美学は素材選びに表れています。オックスフォードクロスのシャツ、ブラッシュ仕上げのシェトランドセーター、ハリスツイードのジャケット、フランネルのトラウザー。彼らは高級で都会的な印象の素材ではなく、キャンパスの雰囲気に相応しいカジュアルな質感を求めたのです。 1962年の『Sports Illustrated』誌は、「ニューヘイブンの仕立て店——J.プレス、フェン・ファインスタイン、チップ、アーサー・ローゼンバーグなど——の代表者たちが、ケンブリッジ行きの列車に乗り込み、若い紳士たちが何を着ているかを確認するために2年ごとの巡礼を行う」と記しています。洋服をつくる仕立て屋がキャンパスのBest Dressed Menを無視することはできなかったのです。 そして、ブルックス・ブラザーズ、J.プレスなどアメリカのアイビースタイルを作り上げたブランドを裏方から支えてきたのがSouthwickです。これらのブランドのアイテムの多くはSouthwickの工場で、熟練された職人によって作られていました。 アイビースタイルの黄金時代は、1930年代から1960年代半ばまで続きました。しかし、カウンターカルチャーの台頭、大学の入学基準の変化、そして社会全体のカジュアル化により、アイビースタイルは急速に衰退していきます。 それでも、ニューイングランドが生み出した美学と価値観は消えることはありません。現在においてもアイビーやプレッピーと呼ばれるスタイルは愛されており、数多くのブランドがこの伝統を参照しています。ニューイングランドのテーラリング文化は、単なるファッションではなく、その哲学として今も受け継がれているのです。

      VOL.3 キャンパスのBest Dressed Men

      2026年5月19日

      ニューイングランドの文化を理解する上で忘れてならないのは、大学キャンパスとの関係です。1930年代から40年代にかけて、プリンストン、イェール、ハーバードといった名門大学の学生たちが着こなしていたスタイルは、その後のファッションに大きな影響を与えました。仕立てのいい服を身に纏いながらも「着飾って見えない」スタイリングをしていた彼らを、当時の服飾評論家たちはBest Dressed Menと評しました。 1933年の『Apparel Arts』には「大学生たちの洗練された無頓着さ(studied negligence)は、彼らの間で良い趣味の基準とされている。アメリカの大学生が卓越した外見を保つ秘訣は、決して『着飾って見える』ことなく、常に『よく着こなされている』ことにある」と記されています。 この美学は素材選びに表れています。オックスフォードクロスのシャツ、ブラッシュ仕上げのシェトランドセーター、ハリスツイードのジャケット、フランネルのトラウザー。彼らは高級で都会的な印象の素材ではなく、キャンパスの雰囲気に相応しいカジュアルな質感を求めたのです。 1962年の『Sports Illustrated』誌は、「ニューヘイブンの仕立て店——J.プレス、フェン・ファインスタイン、チップ、アーサー・ローゼンバーグなど——の代表者たちが、ケンブリッジ行きの列車に乗り込み、若い紳士たちが何を着ているかを確認するために2年ごとの巡礼を行う」と記しています。洋服をつくる仕立て屋がキャンパスのBest Dressed Menを無視することはできなかったのです。 そして、ブルックス・ブラザーズ、J.プレスなどアメリカのアイビースタイルを作り上げたブランドを裏方から支えてきたのがSouthwickです。これらのブランドのアイテムの多くはSouthwickの工場で、熟練された職人によって作られていました。 アイビースタイルの黄金時代は、1930年代から1960年代半ばまで続きました。しかし、カウンターカルチャーの台頭、大学の入学基準の変化、そして社会全体のカジュアル化により、アイビースタイルは急速に衰退していきます。 それでも、ニューイングランドが生み出した美学と価値観は消えることはありません。現在においてもアイビーやプレッピーと呼ばれるスタイルは愛されており、数多くのブランドがこの伝統を参照しています。ニューイングランドのテーラリング文化は、単なるファッションではなく、その哲学として今も受け継がれているのです。

    • VOL.2 Your clothing should look like you, not us.

      VOL.2 Your clothing should look like you, not us.

      2026年5月19日

      グリエコ兄弟がつくるスーツは、確かな技術でそれまでのテーラリングの主流であった英国的な服作りを脱却し、「アメリカン・トラッド」と呼ばれるスタイルを完成へと導きました。それに代表されるのが美しくなだらかな肩のラインを描く「ナチュラルショルダー」です。 1920年代のジャケットのシルエットは画一的かつ極端なものでした。肩には重いパッドが入り、ウエストは極端に絞られ、深いプリーツが入る。グリエコ兄弟はそうしたトレンドに反抗するように、シンプルでクリーンなライン、身体の自然な形を尊重したシルエット、時代を超越したエレガンスを追求したのです。 また、スーツといえば「テーラーが手縫いであつらえる注文服」であった時代に、工場で量産する既製服化にも着手。マシンと職人の分業体制により、アメリカらしい合理的な生産体制を築き上げたのです。 こうした洋服づくりを続ける中でブランドの哲学を打ち立てました。それが「Your clothing should look like you, not us.=(あなたの服は、私たちではなく、あなた自身のように見えるべきだ)」という言葉です。服は着る人の個性を引き立てるものであり、服そのものが主張してはならない。これこそが、ニューイングランド地方に起源を持つSouthwickの哲学なのです。 この哲学を体現する4つのキーワードが「控えめなエレガンス」「耐久性と実用性」「知的洗練」「オーセンティシティ」です。 ニューイングランドの伝統では、富や地位を誇示することは品格に欠けるとされました。高品質な服を着ることは重要ではあるものの、それは他人に見せびらかすためのものであってはならない。そうした控えめな姿勢にこそエレガンスが宿るのです。 良い服の条件には「長く着られる」ことが挙げられます。流行に左右されないクラシックなデザインはもちろんのこと、耐久性のある生地、そして確かな仕立てでなければならない。これらを備えていなければ、真に実用的な洋服とは呼べないのです。 当時のアメリカでは服装は教養と洗練を示すものでした。しかし、決して服装だけで判断されることはありませんでした。真の紳士とは何を着ているかではなく、何を考え、どう行動するかで評価されるべきである。そうした知的洗練が求められました。 そして、トレンドに迎合せず、これらの信念を守り続けること。装飾や虚飾を限りなく排除し、オーセンティックであること。それを貫き続けたブランドこそが「本物」であると考えられているのです。

      VOL.2 Your clothing should look like you, not us.

      2026年5月19日

      グリエコ兄弟がつくるスーツは、確かな技術でそれまでのテーラリングの主流であった英国的な服作りを脱却し、「アメリカン・トラッド」と呼ばれるスタイルを完成へと導きました。それに代表されるのが美しくなだらかな肩のラインを描く「ナチュラルショルダー」です。 1920年代のジャケットのシルエットは画一的かつ極端なものでした。肩には重いパッドが入り、ウエストは極端に絞られ、深いプリーツが入る。グリエコ兄弟はそうしたトレンドに反抗するように、シンプルでクリーンなライン、身体の自然な形を尊重したシルエット、時代を超越したエレガンスを追求したのです。 また、スーツといえば「テーラーが手縫いであつらえる注文服」であった時代に、工場で量産する既製服化にも着手。マシンと職人の分業体制により、アメリカらしい合理的な生産体制を築き上げたのです。 こうした洋服づくりを続ける中でブランドの哲学を打ち立てました。それが「Your clothing should look like you, not us.=(あなたの服は、私たちではなく、あなた自身のように見えるべきだ)」という言葉です。服は着る人の個性を引き立てるものであり、服そのものが主張してはならない。これこそが、ニューイングランド地方に起源を持つSouthwickの哲学なのです。 この哲学を体現する4つのキーワードが「控えめなエレガンス」「耐久性と実用性」「知的洗練」「オーセンティシティ」です。 ニューイングランドの伝統では、富や地位を誇示することは品格に欠けるとされました。高品質な服を着ることは重要ではあるものの、それは他人に見せびらかすためのものであってはならない。そうした控えめな姿勢にこそエレガンスが宿るのです。 良い服の条件には「長く着られる」ことが挙げられます。流行に左右されないクラシックなデザインはもちろんのこと、耐久性のある生地、そして確かな仕立てでなければならない。これらを備えていなければ、真に実用的な洋服とは呼べないのです。 当時のアメリカでは服装は教養と洗練を示すものでした。しかし、決して服装だけで判断されることはありませんでした。真の紳士とは何を着ているかではなく、何を考え、どう行動するかで評価されるべきである。そうした知的洗練が求められました。 そして、トレンドに迎合せず、これらの信念を守り続けること。装飾や虚飾を限りなく排除し、オーセンティックであること。それを貫き続けたブランドこそが「本物」であると考えられているのです。

    • VOL.1 「Made in New England」の源流

      VOL.1 「Made in New England」の源流

      2026年5月19日

      ニューイングランド地方は、アメリカのテーラリング文化が誕生し、世界に影響を与え続けてきた聖地。産業革命から始まった繊維産業の歴史、名門大学のキャンパスで育まれた独自のスタイル、そして100年近くにわたって受け継がれてきた職人技術。これらすべてがニューイングランドの地で融合し、「アメリカントラディショナル」や「アイビースタイル」と呼ばれる文化を創り上げました。 1790年代、若きイギリス人サミュエル・スレーターは、イギリスの産業機密であった紡績技術を記憶に留めたままアメリカに渡り、ロードアイランド州ポータケットに最初の紡績工場を設立し、彼は後に「アメリカ産業革命の父」と呼ばれることになります。 そして19世紀に入ると、ニューイングランド地方、特にマサチューセッツ州は繊維産業の一大中心地として繁栄しました。フォールリバーは1875年までにアメリカ最大の繊維製造センターとなり数多くの工場が川沿いに立ち並びます。この産業基盤が、後のテーラリング文化の礎となったのです。 ローレンスとハバーヒルもまた繊維産業の黄金時代を体現する都市でした。エバレット・ミルズをはじめとする巨大な工場群は、ニューイングランドの産業力の象徴であり、働く何千人もの職人たちが、アメリカの衣料品産業を支えていたのです。 Southwickはこの豊かな伝統の重要な一翼を担ってきた存在です。1929年にマサチューセッツ州ローレンスで創業されて以来、ニューイングランドの職人気質と品質へのこだわりを体現した服作りを続けてきました。 1900年代初頭、Southwickの創始者であるニコラスとヴィート・グリエコ兄弟は、イタリアの小さな村からアメリカへと渡りました。2人は、ブルックリンでスーツのプレス業を営んだのち、ニューヨークで洋服の仕立て屋を成功させました。しかし第一次世界大戦の勃発により、店を閉じることに。彼らはマサチューセッツ州に移り、別の製造業者のもとで働きながらテーラーとしての技術を磨き、大量生産技術を研究していきます。そして1929年、Southwickの前身となる「グリエコ・ブラザーズ」をローレンスに設立したのです。

      VOL.1 「Made in New England」の源流

      2026年5月19日

      ニューイングランド地方は、アメリカのテーラリング文化が誕生し、世界に影響を与え続けてきた聖地。産業革命から始まった繊維産業の歴史、名門大学のキャンパスで育まれた独自のスタイル、そして100年近くにわたって受け継がれてきた職人技術。これらすべてがニューイングランドの地で融合し、「アメリカントラディショナル」や「アイビースタイル」と呼ばれる文化を創り上げました。 1790年代、若きイギリス人サミュエル・スレーターは、イギリスの産業機密であった紡績技術を記憶に留めたままアメリカに渡り、ロードアイランド州ポータケットに最初の紡績工場を設立し、彼は後に「アメリカ産業革命の父」と呼ばれることになります。 そして19世紀に入ると、ニューイングランド地方、特にマサチューセッツ州は繊維産業の一大中心地として繁栄しました。フォールリバーは1875年までにアメリカ最大の繊維製造センターとなり数多くの工場が川沿いに立ち並びます。この産業基盤が、後のテーラリング文化の礎となったのです。 ローレンスとハバーヒルもまた繊維産業の黄金時代を体現する都市でした。エバレット・ミルズをはじめとする巨大な工場群は、ニューイングランドの産業力の象徴であり、働く何千人もの職人たちが、アメリカの衣料品産業を支えていたのです。 Southwickはこの豊かな伝統の重要な一翼を担ってきた存在です。1929年にマサチューセッツ州ローレンスで創業されて以来、ニューイングランドの職人気質と品質へのこだわりを体現した服作りを続けてきました。 1900年代初頭、Southwickの創始者であるニコラスとヴィート・グリエコ兄弟は、イタリアの小さな村からアメリカへと渡りました。2人は、ブルックリンでスーツのプレス業を営んだのち、ニューヨークで洋服の仕立て屋を成功させました。しかし第一次世界大戦の勃発により、店を閉じることに。彼らはマサチューセッツ州に移り、別の製造業者のもとで働きながらテーラーとしての技術を磨き、大量生産技術を研究していきます。そして1929年、Southwickの前身となる「グリエコ・ブラザーズ」をローレンスに設立したのです。

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    • Southwick: CAMBRIDGE Wool Blazer Southwick: CAMBRIDGE Wool Blazer

      Southwick: CAMBRIDGE Wool Blazer

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      通常価格 ¥176,000 JPY
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    • Southwick:Oxford Button Down Shirt Southwick:Oxford Button Down Shirt

      Southwick:Oxford Button Down Shirt

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      通常価格 ¥25,300 JPY
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    • Southwick:PAXTON  Double-Breasted Blazer Southwick:PAXTON  Double-Breasted Blazer

      Southwick:PAXTON Double-Breasted Blazer

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      通常価格 ¥176,000 JPY
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      SouthwickSuspenders

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